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神楽・古楽面について |
幽玄な舞いが人々を神話の世界に誘う |
(神話) その昔、日本が「神の国」と言われたころ、人々は自然を支配する神の存在を深く信じ、神への祈りや 感謝を神楽によってあらわ していました。祭りといえば神祭りをさし、」神事にのっとった神楽が全国 各地で演じられていたのです。 (岡山県、備中神楽) 備中地方(岡山県西部)に伝わる「備中神楽」もその1つ。もともとは、荒神の鎮魂を願う神事が中心でし たが、江戸時代の終わりに、国学者、西林国橋が「古事記」や「日本書紀」を題材に「天の岩戸開き」 「大国主命の国譲り」「須佐之男命の大蛇退治」を加えた新たな神代神楽を創作し、それが備中地方 一円に広まっていきました。 (舞) 秋が深まり、祭りの晩を迎えると、備中の山里には神楽太鼓の音が響き渡ります。 その太鼓の音に導かれるようにして厳かに登場し幽玄な舞を披露するのは、神社庁の認可を受けた 神楽師たち。神々の面をつけ、まさに神懸かっているかのように粛々と舞う姿は幻想的で、人々を 不思議な神話の世界へと誘います。 (神楽師) 備中神楽は昭和54年には国の重要無形文化財に指定され、現在はおよそ370人の神楽師によって 伝統の舞が継承されています。 また、全国有数の神楽どころとして知られるだけに、この地方は伝統の面作りにおいても、多くの匠 たちを輩出してきました。 今回お届けするのは、神楽面作りの第一人者であり、自身も神楽師として、活躍中の横田博志氏が 創作した神楽面、古楽面などのコレクションです。 それぞれの面が譲す神秘的で味わい深い表情を愛でながら、いにしえの神々のロマンを心ゆくまで ご堪能ください。 (神楽師・横田博志) 1985年に生まれる。家業代々の神楽面作りを継承すると同時に、備中神楽を学び、神社庁より神楽師 の認可を受ける。神楽師としてね県内の祭りやイベントのほか、海外公演にも参加。映画やオペラに 大蛇として出演するなど、多彩な活動を展開している。 |
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